ネム(XEM)ハッキング事件から約2ヶ月、3月23日にコインチェック(coincheck)は金融庁に業務改善計画書を提出し、一部通貨の売却や出金を再開しています。
一時停止中だった機能は次々に再開され始め、残る売却再開はネム(XEM)とオーガ(REP)そして取り扱い中止検討中のモネロ(XMR)、ダッシュ(Dash)、ジーキャッシュ(Zcash)となりました。
コインチェックの業務改善が進む中、ハッキングされたネムはどうなったのか。
今回はハッキング事件とネムの行方を簡単にまとめました。

ハッキング事件時系列
主な出来事を、簡単に紹介していきますね。
2018年1月
2018年1月26日:5億2300万XEMの不正送金を確認、記者会見が行われ事件の経緯と補償に関して発言
2018年1月27日:Rin.MIZUNASHI氏がハッキングで盗まれたNEMを追跡開始、モザイクという有料トークンをハッカーのウォレットに送り付けて資金の移動を監視
2018年1月28日:返金は日本円で補償すると公式発表される、補償は1XEMあたり88円で返金するとしてネムの相場が一時高騰
2018年1月29日:金融庁から業務改善命令を受ける、平成30年2月13日(火)までに顧客の対応とシステムの管理体制を強化し再発防止に努めて、書面で報告するように命令
2018年1月30日:出金再開の予定について公式から発表、ハッカーが100XEM単位でばら撒きを開始
2018年2月
2018年2月2日:金融庁がコインチェックに立入調査開始、1月26日のハッキングが確認される前に、リスクがコインチェックから外部へ大量に送金されていたことが発覚
2018年2月3日:公式から日本円出金準備確認中と発表、日本円は金融機関の顧客専用口座で管理されていて、仮想通貨はコールドウォレットに退避済みであると報告
2018年2月6日:ハッキングに北朝鮮が関与している可能性があると報道される
2018年2月7日:ダークウェブで盗まれたネムが匿名性通貨との交換(マネーロンダリング)が企てられているとITmediaから報じられる(※ITmedia記事はこちら)
2018年2月9日:日本円出金再開の予定が発表される
2018年2月13日:日本円の出金が再開する、そして記者会見が行われ約400億の返金に全て対応したこと、補償については詳しく話せない、そして取引所の認可取得は引き続き目指すと発言
2018年2月15日:被害者団体が仮想通貨での返金を求めて東京地裁に提訴
2018年2月16日:公式から進捗状況の開示とよくある問い合わせの回答が発表される
2018年2月19日:事業に関して継続していくと公式が発表
2018年2月20日:コインチェックが資本提携を検討しているとSankeiBizから報道
2018年3月
2018年3月8日:コインチェックが金融庁から2度目の業務改善命令を受ける、そして記者会見を行い実施している業務改善の内容と来週中に返金すると発表
2018年3月12日:今日中に返金と6種類の通貨の出金再開 が公式から発表
2018年3月18日:ネム財団がハッキングで流出したネムの追跡を中止
2018年3月22日:業務改善計画書提出期限日、提出が完了する、そして2種類の通貨が出金売却再開する
同日:マネーロンダリング用に使われていたウォレットからネムの残高が0になる、流出したネムがマネーロンダリング完了とNHK NEWS WEBで報道される

ダークウェブでネム(XEM)が取引
普段僕たちが利用しているインターネットとは違い、アクセスするには専用のソフトウェアが必要で普通の検索エンジンには引っかからないダークウェブというものがあります。
元々ダークウェブでは、個人の健康保険証の番号や臓器、そして戦争で使用できる武器など違法性の高い売買が行われています。
そのダークウェブにネムを取引できる取引所があり、その場所で少し割引された状態でハッキングによって流出したネムが売買されていました。
ここで匿名性暗号通貨(モネロ・ダッシュ・ジーキャッシュ等)に変えられて、マネーロンダリング(資金洗浄)されてしまうわけです。
そしてその取引所で、日本人が興味本位で売買していたとして警察が日本人男性に事情聴取をしていました。
警察のお世話になる自体に発展しかねないので、興味本位でダークウェブにアクセスしたりするのはやめておきましょう。
ついにダークウェブで取引されていたネムのウォレット残高が0になり、マネーロンダリングが完了したと報道がありました。
以下の画像はネムが完売した際に表示された画像です、北朝鮮が関与している可能性があると報道されていたのでそれを彷彿とさせるような画像ですね。

おわりに
今回はコインチェックネム流出事件について、時系列順にまとめてみました。
ダークウェブは一般人が簡単にアクセスできるようなサイトではないんですが、万が一アクセスできる機会があってもアクセスしないようにしておきましょう。
そして流出したネムが完売してしまい、ネム財団も追跡を中止しました。
マネーロンダリングが完了してしまったことで、テロ資金などに使われてしまう危険性があるため、コインチェックは匿名性暗号通貨の取り扱いを中止する方向で調整をしていると報道されました。
コインチェックで扱われていた匿名性暗号通貨3種ですが、今後取り扱い中止になると価格が下落する恐れがあるので注意して起きましょう。
金融庁が本格的に動き出した今、今後このようなハッキングが起きないことを祈るばかりです。
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